民謡歌手との共演 ━2008年━

2008年、長年お付き合いをさせていただいている、民謡歌手 伊藤多喜雄氏をゲストに招き「東方異聞」"天の声 神の囁き 民の唄" を行うことに決めた。ベースの吉野さんと深町さん、深町さんと多喜雄さん、同じミュージシャンとはいえ、それぞれジャンルが違うトップミュージシャンを揃えてしまったことに若干の不安を抱えてのリハーサルだった。

上手く行かなかったらどうしよう、ケンカにでもなったらどうしよう。みんな大人とはいえ、こと音楽のこととなるとプライド懸けて主張しあうのが僕たちの常、リーダーが僕じゃ重石にもなりゃしない。

そんなことを考えながら向かったリハーサルでだったが、何事もなく無事終了。みんな実に協力的で素晴らしい! と感激しながら帰路に着くと携帯電話の着信。深町さんだった。

深町「ホリ、さっきはお疲れ様。」
堀越「お疲れ様です。何か忘れ物しました?」
深町「いやいやそうじゃないんだけど、僕はこの歳までいろんな仕事してたけど、多喜雄さんのような日本の民謡歌手と一緒にやったのは今日が始めてなんだ。」
堀越「そうなんですか」
深町「今までは出来ると思ってなかったから今日はとても楽しかったよ。ありがとう。」
堀越「いやー、こちらこそありがとうございます。そんなこというために電話くれたんですか?」
深町「ホリのお陰だなと思ったからさ」
2008年写真1