堀越彰 オフィシャルサイト

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堀越 彰 49歳、まもなく五十路を迎える男がすることでもないとは思うのですが、久し振りに特集を書きたくなりました。なんと "スイーツランキング"

ライブ後の乾杯ビールはミュージシャンになって良かったと思える至福の瞬間ですが、コーヒー&スイーツもそれに負けず大好きな僕。今まで食べて美味しかったスイーツを何気無く書き出していたら自然に順位を付けたくなり、想い出せば出すほどテンションが上がってついには皆様にお知らせせずにはいられなくなってしまいました。 でも "オススメ" ではありませんよ、あくまで 僕の "独断" で選んでますので決して文句は言わないでください。

新規開拓はオッケー、「これも美味しいよー」という情報があればドシドシお知らせください。こんなに美味しいスイーツを食べつつこれ以上太らないでいることは究極の難問ですが、その辺のバランスを取りながら新たなスイーツに出会う旅を続けて行きたいと思います。。

それでは僕が出会った   スイーツランキング ベスト10 + オマケ  どうぞお楽しみください。


第10位 八天堂 クリームパン (広島)
http://hattendo.jp/


最近はいろいろな所で買うことができますが、以前はなかなか買えなくて、神戸で見付けた時は嬉しかったなー。そして楽屋土産などでいただいて嬉しいのもこれ。初めていただいた時は冷やして食べるクリームパンに衝撃 !
僕は生クリームとオーソドックスなカスタードが特に好きですが、小倉も美味しく、バリエーションは豊富です。「よし、もうひと仕事ガンバロー!」と仕事の合間にホッとさせてくれる、最高のおやつです。


第9位 甘泉堂 水ようかん (京都)
http://www.gion.or.jp/gion_shop_detail/甘泉堂


京都は祇園にある、これがまあ口に入るととろけるようなトロットロの水ようかん。子供の頃に父親の勤め先が横浜だった頃よくお土産に買って来てくれた、もはやどこの水ようかんか分かりませんが、あの頃の記憶が蘇る僕にとっては懐かしい味でもあります。上品で控えめな甘さのこの水ようかんですが食べられるのは4月上旬から9月までの限定で、10月からは栗むしようかんに変わるそうです。んー、これも食べてみたーい !



第8位 Bridge ワッフル (ベルギー ゲント)
http://www.brasseriebridge.be/


2011年の11月に藤井郷子さんのカルテット ma-do のヨーロッパツアーで訪れたベルギー ゲント。乗り打ち(移動してその日のうちに演奏)が続いたツアー中盤、ポーランドから移動してきてibis Hotel にチェックインしてから夕方の出発時間までのわずかな時間で、ホテルの前の広場の一角にある Bridge というカフェに飛び込んだのですが、この店のワッフルが大当たりでした。ベルギーについてからいくつかのカフェに並ぶワッフルは見て「ゲントに着いたら食べるぞっ」と心に決めていました。とにかくこの店でしか食べてないので特別美味しいのかどうかは分かりませんが、カリカリのワッフルに山のような生クリームとアイスクリームが乗った見ても楽しいものでした。最近流行りのパンケーキに良く見る光景ですが、ワッフルではあまり見ないし、そもそも日本でカリカリのワッフルになかなか出会わないですよね。熱々ワッフルと冷たいアイスクリームの調和、サクサクワッフルととろける生クリームの共演、スイーツもアンサンブルですねー。


第7位 ニューヨーク近代美術館
ストロベリーチーズケーキサンデー (USA New York)
http://www.momacafes.com/


2012年の夏、LOTUS POSITION をスタートさせるために訪れたNY。その最終日、夕方発の飛行機まであと少し遊ぼうと飛び込んだMOMA。外光が眩しい気持ち良い空間のカフェで食べたのがこれ。MOMAでこんなに美味しいスイーツと出会えるなんてビックリ、でも考えてみると美術館のカフェは素敵なところが多いですよね。濃厚なチーズケーキが生クリームやアイスクリーム、ストロベリーソースと戯れる、至極の一品です。


第6位 ユーハイム バームクーヘン (神戸)
http://www.juchheim.co.jp/


バームクーヘンなんて子供の食べ物、とお思いのあなた!バームクーヘンをバカにしてはいけません。ズッシリと重量感があってしっとりと甘すぎず、店先で "厚切り" とリクエストして切ってもらうと、なんとも贅沢な気持ちにさせてくれます。ユーハイムのバームクーヘンのカットは、大きなスプーンのようなナイフで斜めにカットする本場ドイツの方法で、これがバームクーヘンを最も美味しく食べられる切り方、と言われているそうです。


第5位 マミーズ・アン・スリール アップルパイ (東京 白山)
http://mammies.co.jp/


そもそもアップルパイは大好きでツアー中にいろいろ食べたのですがやっぱりここが一番。ゴロッとした肉厚のリンゴがカスタードクリームと共にサクサクのパイに包まれていて、んー僕も包まれたい!こうやって特集にしてみると、どうやら僕はサクッとかカリッに弱いことがわかります。子供の頃、近所のパン屋のカリッとしつつ油のしみ出るようなこしあんの体に悪そーな あんドーナツが大好きだったり、とある居酒屋のホールケーキのようにデカイかき揚げが好きだったり。そう、太りそうなモノが大好きなのです。


第4位 叶匠壽庵 あも (滋賀)
http://www.kanou.com/


今気付きましたがこの特集、体に悪いかも。書いてるだけでは我慢が出来なくなります。ここ数年、鏡に映る自分の姿が気になりだし、本番前の着替えもコソコソするようになり、ステージでどんなに大汗かいても決して痩せることはなく、体脂肪は測ることすら避け、お気に入りのジーンズは常にどことなくキツく….、あー年取りたくない。昔は打ち上げでどれだけ食べても太らなかったのに…。 そんなときに旅先でいただいた 叶匠壽庵 あも。ようかんのような1棹をいただき、ホテルの部屋で切るものがなく直接カブリついたボク、怖い光景だったでしょうね。誘惑に負けた敗北感と口の中に広がるたまらないあずきの香り、深く記憶に刻まれた名古屋の夜でした。これ以上太りたくない、という切実な願いを打ち消す魔力が、この "あも" にはあるのです。


〈 オマケの3品 〉
ここでトップ10には入らないけど僕が好きなスイーツをあと3つご紹介します。


星乃珈琲 フレンチトースト(東京)
http://www.hoshinocoffee.com/


おそらくここのイチオシはスフレだと思いますが、僕が好きなのがフレンチトースト。しっとりとしつつカリッとした食感が良いんです。確かアイスクリームも乗ってたような・・・。記憶が定かでないのでオマケにさせていただきました。


下北沢青柳 元祖大栗まんじゅう(東京)
http://www.wagashi.or.jp/tokyo_link/shop/2214.htm


数年前まで僕の地元である世田谷の松蔭商店街にもあった和菓子屋 青柳。一個 690円のこの栗まんじゅうは、薄皮にぎっしりと詰まった栗と白あんのいい香りがするんです。しばらく食べてないなー、食べたいなー。


デメル ザッハトルテ (オーストラリア ウィーン)http://www.demel.at/index_flash.htm


世界で最も有名なチョコレートケーキといわれるザッハトルテ、ご覧のように歴史を感じる重厚さと楽しさに溢れたお店の内装が一段と気分を高めてくれます。最近では原宿店がオープンしたようですが、やはり本店で食べてこそ、と思わずにはいられません。ただこのザッハトルテ、政治家で美食家のメッテルニヒが料理人であるザッハ氏に命じ作らせ、ザッハの息子がウィーンのオペラ座前に開業した「ホテル・ザッハ」が本家なのですが、「ホテル・ザッハ」の財政難を救ったウィーンの王室御用達のケーキ店 デメルにレシピが伝わったようで、この間で「甘い七年戦争」という本家争いの裁判がされたようす。最終的にはそれぞれが本家を主張出来る曖昧な結果で、微妙に違う本家ザッハトルテが2つ出来上がったようです。両方食べないことにはランキングには載せられないので今回は圏外とさせていただきました。


さて、いよいよトップ3 です。誰も期待していないでしょうが、僕の49年のささやかな人生経験の中で、あまりの美味しさでイケメンドラマーの道を踏み外しそうになった衝撃の3品です。


第3位 Chocolateria San Gines チュロス (スペイン マドリッド)  http://www.chocolateriasangines.com/


2011年11月に1週間程滞在したマドリッドですが、どんな音楽よりも、世界的な絵画よりも印象的だったチュロス、これは芸術です。1894年にオープンした老舗 チョコラテリア サン ヒネスというお店はぶらぶら歩いて偶然見付けたのですが、かなり有名店のようです。営業時間が朝の9時半から朝の7時まで、ってよく分からないですよね。チュロスは日本でよく見るギザギザな棒状ですが素揚げで甘くなくただの揚げパンという感じ。これを頭が痛くなるほど甘くドロッとしたチョコレートドリンクに付けて食べる。このチョコレートドリンク、絶対日本にはない甘さ。早い段階でこの殺人的な甘さに飽きてるんだけど、揚げパンをそのまま食べたりチョコレートドリンクの付け具合を加減したりしながら、ついにはチョコレートドリンクの最後の一滴まで飲み干す、もー バカバカ。夕暮れの石畳みの路地に置かれたテラス席で初冬の冷たい空気を感じながら食べた記憶が忘れられません。あー、あの甘さが懐かしい。


第2位 玉製屋 おはぎ (大阪 難波)
http://osaka.townclip.com/shop/6452/


日本で最もディープな街のひとつ、大阪難波にあるおじちゃんとおばちゃんが経営するおはぎ屋さんです。ここの粒あんおはぎがもう絶品、あずきの香りが最高です。とにかく店がオープンする14時にはもう長蛇の列、2時間待ち必至です。やっと自分の順番がきて「粒あん4つとこしあん4つ」とおばちゃんに8個入りを注文すると、暖簾(のれん)の奥で作っているおじちゃんが「あいよ」とか言いながら箱に詰めてくれる、なんとも微笑ましいのんびりした連携プレー。それも含めて有難い気持ちになります。子供の頃からたい焼き屋などにある あんこの桶を見ると「あれ全部欲しい」と思うのですが、ここにもあの美味しい あんこの桶があるんです。許されるなら好きなだけ食べてみたーい。


第1位 まほろば 大仏プリン (奈良)
http://www.daibutsu-purin.com/contents/purin/0102.html


子供の頃から大好きなプリン、でもどこのプリンも小さくて『もっと食べたい~』と思ったことないですが?この大仏プリン、名前が大仏だけあって、どこまで食べても無くならないんです。500mlの特大サイズですからしばらくはカラメルにも届かない感じ。まぁ太ることさえ気にしなきゃお腹いっぱい食べられるプリンです。もちろん大きいだけでなく、昔ながらの卵の香りがするしっかりした硬さのところが嬉しい、これぞプリン! とにかくカスタードが最高ですが奈良特産の大和茶プリンもカラメルの代わりにあずきがたっぷり入って美味しいですよー。あー 食べたいっ!!


最後に-----------------------------
日々ビックリするような美味しいスイーツが現れるのですから、あくまでもこれは今現在の僕の好みということでお許しください。「いい年してスイーツランキングなんて、まったく何やってんだー」とお思いの方も多いとは思いますが、「スイーツが人生を豊かにする」と思っていますし、何事も経験、それもこれも全て音楽のためっ! ということでこれからも美味しいスイーツのような甘ーいドラムを叩き続けられるよう、精進して参りたいと思います。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

2014年11月 堀越 彰